分野: 日本近代史、日英交流史、比較文化、英国モダニズム文化、ジャポニズム研究

●20世紀初頭の英国に、近代日本と台湾、朝鮮、満州を紹介した最大級のイベント●
『日英博覧会(1910年) - 公式史料と関連文献集成』
復刻集成版 全11文献・合本6巻+別冊解説(日本語)

The Japan-British Exhibition of 1910:
A Collection of Official Guidebooks and Miscellaneous Publications
監修・解説:松村昌家(大手前大学名誉教授)

4-902454-75-8


2011年11月刊行
総頁数:約3,500頁 (折込地図、図版(一部カラー)多数) 
○ 判型:第1-2巻:A5判  / 第3-6巻:A4判
価格:\148,000 (本体・全6巻セット) 
○ ISBN: 978-4-902454-75-8

1910年にロンドンにて開催された日英博覧会に関する、英文公式史料と博覧会に合わせて刊行された関連英文文献を集成する初の本格的史料・文献集です。

1910年5月から約5カ月間にわたり開催された本博覧会では、ロンドンのシェパーズブッシュ19万坪の敷地内に日本歴史館、台湾、朝鮮、満州に関する展示を行う東洋館、日本政府・省庁展示館等の大規模な会場が設けられ、1900年パリ万博の倍以上、5万4千点強が日本から出品されました。さらに二つの日本庭園やアイヌ村、台湾村も作られ、入場者ものべ800万人を超える、20世紀初頭の西洋で日本に関する最大なイベントの一つになりました。日英同盟の第3次条約改正を前に、当時駐英大使だった小村寿太郎により提唱された博覧会開催は、日露戦争後広がる黄禍論や反日感情を和らげ、英国と対等の近代国家日本を宣伝し、日本製品の対英輸出拡大を図る好機と日本側はとらえました。
しかし、英国での開催主が、インド帝国博覧会、大英帝国博覧会など帝国主義的な国際博覧会を商業ベースで成功させていた、イムレ・キラルフィーという興行主であったことからもわかるように、英国側からの出品は小規模に留められ、日本への異国趣味、ジャポニズムの影響が残る英国の大衆向けに、相撲など日本風俗の見世物興行をむしろ強調した、日英博というのは名ばかりの「英国における日本展」となりました。このため、博覧会を訪れた日本人政治家、ジャーナリストからは不満が噴出し、日本の外交・産業上は当時失敗した博覧会とされたようです。

開催後100年が過ぎた今日、この博覧会に対す関心は様々な分野で高まっていますが、このような政治・経済史上の出来事としてだけでなく、社会史、文化史、異文化接触史の視点からより広く再評価が行われようとしています。いまだ同盟関係は続いていたものの、日本の対外戦略に批判が高まる中、英国でかくも大規模に開催され、多くの人々が押し寄せたこの「日本博」は、この時代の日本と英国、日本と西洋の関係の複雑さを表す、極めて興味深い歴史の一つとして、これからさらに注目されるテーマでしょう。

今回の文献集は、英国や日本で刊行された英文による入場者向けガイドやカタログ、開催後に発表されたレポートに加え、この博覧会開催に合わせて刊行されたロンドン・タイムズ紙の日本関連記事集成、日本の英字新聞ジャパン・ガゼット社刊行の英国産業界向けの日本案内、政治家で英文通信社の経営にも携わっていた望月小太郎が、博覧会記念に出版した800頁を超える日本を宣伝用の大著『今日の日本』など、周辺の英文書も同時に復刻いたします。

■Vol. 1-3: Official Guide, Catalogues & Report of the Exhibition
Vol.1: (c. 630 pp.)
Japan-British Exhibition, 1910, Shepherd's Bush London, Official Guide, 2nd ed. revised.
London: The Japan-British Exhibition British Commission, 1910, c. 185 pp. (fold maps & numerous plates, some in colour)
Japan-British Exhibition, 1910, Shepherd's Bush, London, Official Catalogue, 3rd ed.
London: The Japan-British Exhibition British Commission / Bemrose & Sons, 1910, c. 342 pp.
Imperial Geological Survey of Japan: with a Catalogue of Articles exhibited at the Japan-British Exhibition held at London, England in 1910
Tokyo: Imperial Geological Survey, 1910, c. 102 pp. c. 102 pp. (fold maps)

Vol.2: (c. 600 pp.)
An Illustrated Catalogue of Japanese Old Fine Arts displayed at the Japan-British Exhibition, London, 1910
Tokyo: The Shimbi Shoin, 1910, c. 255 pp. (numerous plates)
An Illustrated Catalogue of Japanese Modern Fine Arts displayed at the Japan-British Exhibition, London, 1910
Tokyo: The Shimbi Shoin, 1910, c. 181 pp. (numerous plates)
Kyoto, [Handbook] issued by Kyoto's Exhibitors' Association to the Japan-British Exhibition 1910
Kyoto Exhibitors' Association, 1910, c. 160 pp. (plates some in colour)

Vol.3: (c. 560 pp.)
Official Report of the Japan British Exhibition, 1910, at the Great White City, Shepherd's Bush, London
London: Printed by Unwin Brothers, 1911, c. 559 pp. (numerous illustrations and a fold map)

■Vol. 4-6: Miscellaneous Publications related to the Exhibition
Vol.4: (c. 445 pp.)
The Japanese Empire: A Reprint of the Times Japanese Edition, July 19, 1910
London: J.P. Bland, 1910, c. 445 pp. (fold maps & numerous plates)

Vol.5: (c. 349 pp.)
The World's Work, June 1910, a Japanese Number (The Alliance and the Empire /
The Manchurian Railway /
The Japan-British Exhibition)
London: William Heineman, 1910, c. 110 pp. (plates) 
Japan Alliance Exhibitional: to promote Anglo-Japanese Commerce
Yokohama: Japan Gazette, 1910, c. 239 pp. (fold map & numerous plates, some in colour)

Vol.6: (c. 892 pp.)
Japan To-day; a Souvenir of the Anglo-Japanese Exhibition held in London 1910
(a Special Number of the "Japan Financial and Economic Monthly"), by Kotaro Mochizuki.
Tokyo: "The Liberal News Agency", 1910, c. 892 pp (fold map & numerous plates, some in colour)

Eureka Press
新・近刊洋書案内
Edition Synapse
新・近刊洋書案内
シリーズ出版物案内
日本・アジア学
英国・米国・アイルランド研究
芸術
女性学
お問い合わせ