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対象:人文系図書館、歴史学、文化人類学、民族学、アジア・パシフィック研究、英文学

★限定復刻版★
Collected Works of Captain James Cook
キャプテンクックの航海誌初版本集成
全8巻+フォリオ版地図1巻

Edited by R. Ormond
刊行時期未定
予定概価 刊行前特価¥530,000
(価格は為替変動により変わることがございます。ご了承ください。)
刊行後¥580,000(本体)
ISBN: 4-931444-12-1
国内限定販売25部
発売元:(株)紀伊國屋書店

キャプテン・クックの3回にわたる太平洋航海を詳細に記述した航海記は、歴史、文化史、民族学等の学術資料として、大変貴重なものですが、現在古書市場でも入手は非常に困難な稀覯本となっております。本書は3回の航海記を全て初版本で限定部数ファクシミリ・リプリントする企画です。豊富な図版も含め、原寸大で完全復刻いたします。


収録内容:
FIRST VOYAGE, John Hawkesworth. An Account of the voyages undertaken by the Order of his Present Majesty for Making Discoveries in the Southern Hemisphere, and Successively Performed by Commodore Byron, Captain Carteret, Captain Wallis, and Captain Cook, in the Dolphin, the Swallow, and the Endeavour.
3 vols, 29 charts, 23 plates. [xii], 676; xvi, 410[vi]; 411-799 pp. London 1773.

SECOND VOYAGE, Captain James Cook. A Voyage towards the South Pole and Round the World, Performed in His Majesty's Ships the Resolution and Adventure, in the Years 1772, 1773, 1774, and 1775.
2 vols, 63 plates. xl, 378, viii, 396 pp. London 1777

THIRD VOYAGE, Captain James Cook and Captain James King. A Voyage to the pacific Ocean, Undertaken by the Command of His Majesty, for making Discoveries in the Northern Hemisphere....In the Years 1776...1780.
3 vols and atlas(total 4 vols.), 87 engraved plates and charts, folio atlas. xcvi, 421;[xii], 549[xii], 558 pp. London 1784.


推薦文
東京大学名誉教授   増田義郎

キャプテン・クックが、1768年から1779年まで、3回にわたって行った大航海は、太平洋の地理的全貌を明らかにしただけでなく、寄港した各地の自然と人文を詳細に観察記述した最初の科学的探検航海として、高く評価されている。そのためクックは、何人もの専門家を同伴して調査を依頼し、また画家を同乗させて沿岸の景観をくまなく描写させた。彼の航海から持ち帰られた貴重な資料は、その後長く博物学や民族学のために利用されてきた。クックは、探検航海の責任者として、当然公式の航海日記をつけたが、そのほかに詳細な手記を毎日丹念に記し、これが『キャプテン・クック航海誌』として残されている。これは航海または旅行の記録であると同時に、英文学史上でも、18世紀の代表的な散文作品として重要視されている。『航海誌』は現在ビーグルホールの綿密な校訂により、ほぼ完全なかたちで出版されているが、今回復刻されるのは、18世紀にはじめて公刊されたままのかたちでの『航海誌』である。当時の社会に与えた影響を知るために、この復刻版は欠くべからざるものだろう。とくに注目されるのは、ホークワークス編の第1回航海の記録である。これはクックの手記だけでなく、バイロン、ウォリス、カートレットなどの士官の記録や、同乗の博物学者ジョゼフ・バンクスの記録も含みこんで編集されたものである。クック自身は、ホークスワースやバンクスの名があまりにも前面に押し出されているので怒った、といういきさつもある。しかし、ホークスワース編『航海誌』が当時のヨーロッパ社会に与えた影響には計り知れないものがあり、今回この版が復刻される意味は非常に大きいと思う。